春夏にぴったりなのが、リネンのお洋服。でも、買うととってもお高くてなかなか手が出ません。しかも兄弟おそろいにしたいと思ったら、やっぱり手作りが一番！！
お肌が弱い子どものために、天然素材の服を作っています。麻の一種であるリネンは、風通しがよく抗菌作用があるので、アトピーがあっても安心して着られます！
丈夫でさらっとした肌触りのリネンのおそろい生地で、短パンとサロペットを作ってみたので紹介します。
- 短パンとサロペットのおすすめ型紙
- 使用した生地
- リネン生地の特徴
- リネンを縫う前の下準備
ナチュラルな雰囲気のリネンは、お洋服だけでなく、小物を作ってもとてもオシャレに仕上がります。ぜひ、リネンの特徴を理解して、手作り作品を作ってみては？
男子三人の母であり専業主婦。
ミシンも全く使えない手芸ド素人からスタートし、今ではハンドメイドをしない日がないくらいの手芸マニアに。
ハンドメイド歴８年、販売歴５年。出店を試みるが売れずに断念し、手芸系ブロガー＆YouTuberに転職（笑）
ハンドメイド初心者さんのお悩みを解決できるブログを作っています♪
リネンの生地ってどんなもの？
リネン生地とは、フラックスという亜麻のクキを原料として作られた繊維のことです。産地は、ヨーロッパ、中国、アジアですが、代表的なのは「アイリッシュリネン」や「フレンチリネン」です。
- 染色していないリネン生地は生成り
- 繊維の折りがしっかりしているので、強度がある
- ペクチンという成分がコーティングされていて汚れにくい
- コットンに比べて４倍の吸水性
- 使うほどにやわらか（最初は固め）
つまり、最初は固くてごわつきを感じますが、扱いに慣れてしまえば、長く愛される一着になってくれるのがリネンなのです。
- 暑い夏でも、風通しがよくて汗をしっかり吸収＆発汗してくれます。通気性が良いので洗濯をしても乾きやすい！！
- 丈夫なので着れば着るほど柔らかくなり、着心地が良くなってくる魔法のような素材。
michiリネンのワンピースなんて、１万円超えが普通ですよね・・・
リネン生地を顕微鏡で見てみると、このようにタテとヨコがハッキリと折られています。スキマもあいているので、通気性も良さそうです。少し繊維が荒い感じがしますよね、手で触ったときに、ザラっとした感覚があるのはそのためです。
ただ、縮みやすいので、洋服を縫う前には必ず水通しが必要です。
【手芸のキホン】布の水通しのやり方。生地別のポイントと，手順を分かりやすく解説します。 | えこそだて。 (michi9782.work)
リネンと麻はどう違うの？
麻は、植物から作られた繊維のことを言うので、リネンも麻の一種ということがいえます。
ラミー（苧麻・ちょま）も、麻表示がされることがあります。ラミーは、タオルや服などの日用品に使われています。
また、綿と合わせた「コットンリネン」は、リネンよりも少しお安いので買いやすいです。でも、ハリ・ツヤ感はリネン１００％のほうが抜群なので、せっかく買うならリネンですね。
ポリウレタンと合わせて伸縮性を良くした「ストレッチリネン」もあります。
子ども用短パンとサロペットの作り方。おすすめの型紙３選
今回、９才と７才と２才の兄弟のために、短パンとサロペットを作りました。サイズもデザインも違いますが、同じ生地でおそろい感を出しました。
年が離れた兄弟のおそろいを作るとなると、問題になるのが「型紙選び」
色々探して、今回はこの３冊に決定しました。
サロペット型紙９０サイズ（２才用）
男の子にも女の子にも作ってあげたい服
こちらの本の型紙で作った他の作品です♪
短パン型紙１４０サイズ（９才用）
SEW BASIC 反抗期手前の君に着せたい服
短パン型紙１４０サイズ（７才用）
リックラック 短パン型紙
サロペット型紙は前回８０サイズでも作って慣れている美濃羽まゆみさんの本を使用。
そして、短パンは以前からリックラックで購入したものを使っていましたが、さすがに１４０のキッズ型紙は無い！！
小学生から中学生向けのかっこいい型紙ないかなぁ～と探していたら、１３０～１６０のサイズ展開の型紙を発見！！
しかも、３人のお子さんをお持ちの、男性パタンナー吉川幸士さんが書かれている本だったので、イケてること間違いナシ！！
型紙をゲットしたら、ハトロン紙に写します。洋服を作るなら、ロール状になっているハトロン紙がおすすめ。大きい型紙でも写せるし、好きなところで切りとれて使いやすいです。
おそろいの短パンとサロペットのリネン生地選び
インターネットや手芸店でしっかりと選んで、結局は値段もそんなに変わらなかったので、手芸店で買うことになりました。
リネンの生地にもたくさん種類があり、柔らかさや薄さなどそれぞれ違ったので、インターネットで買うのは不安だなと感じたからです。
ただ、色がたくさんそろっているのはインターネットの良さですよね。ネットでリネンを買う時にチェックしたいポイントを挙げておきます。
- トップス向けの生地か、ボトムス向けの生地かを見る
- 薄さがどれくらいか
- 固さがどれくらいか
- その生地を使って作られた作品があれば参考にする
- 色合いは色見本をゲットできればベスト
色々とチェックポイントはありますが、生地選びで考えすぎてしまうと先に進まないので、「えいや！！」と買ってしまう勇気も必要です！
値段が高いので、失敗するとイヤだなと思う人は、手芸店で肌触りを確認して「生成り」を買えば間違いありません。
私は、２才のサロペットはナチュラルな雰囲気にしたくて、「生成り」を購入。おそろいサロペットと短パン用には、ちょっと辛口にしたくて、「ブラック」を購入。
おそろい服は、２色のハイブリットにすることにしました。しかし、「生成り」と「ブラック」を交互に裁断し、配置して縫うのはかなりの難易度・・・。
何回も縫い間違えたり、互い違いにしてしまったりして、ほどく始末・・・（汗）
やってみたい方は、かなりの覚悟が必要です。
おそろいの洋服をいっぺんに作るときの注意点
複数人の洋服をいっぺんに作るときは、「まとめて型紙をうつす」「まとめて裁断」「まとめて縫う」が一番早い方法です。
しかし、一緒に作ってしまうと、誰の洋服を作っていたのか分からなくなりますよね。
なので、裁断した布の角の目立たない部分に「水で消せるペン」で分かりやすい印をつけておくことがおススメです。
私は、外側は同じ生地にしましたが、内側のポケットの生地を、「お兄ちゃんはストライプ」「弟は星」に変えて分かりやすくしました。この写真は、ストライプの生地をポケットとしてに縫いつけたもの。
おそろい服のワンポイントには、星の刺繍で統一感
おそろい服には、さりげなくワンポイントに星の刺繍をしました。得意のチェーンステッチ。チェーンステッチは、ぷっくりとしているし、わりと簡単に大きめな刺繍ができるのでおすすめです。刺繍糸は３本～６本どりで、ゴツめに縫うと縫いやすくて目立ちます。
最初にインターネットなどで星の画像を探して印刷します。星の形を切り抜いて、生地に当てて「水で消せるペン」で形を写します。
その形に沿って、好きな刺繍糸で刺繍します。
出来上がった兄弟おそろい服を紹介します
９才と７才の兄貴たち。小学生になると、だんだんシンプルなデザインや「黒」を好むようになってしまいます・・・私の大好きなカラフル色から卒業してしまいました（泣）
そのうちモノクロ人間になってしまうのでしょうが、デザインで差別化したいなと思っています。
画像左側SEW BASICの型紙は、ゆったり、ざっくり着れる今風なデザイン。右側リックラックの型紙は、ストレート縫いができて簡単に縫えるデザインです。写真で比べても、デザインの違いが分かりますよね。
小学生になると遊びもはげしくて、すぐやぶれるので丈夫なリネン生地がおすすめ。
２才のクロスショルダーサロペットは２種類。
こちらは生成りのみで、ナチュラルに仕上げた作品。さらりと着れて、他の服や靴との色合わせも簡単。
生成りと黒の組み合わせは、兄ちゃんたちとおそろいに。砂遊びや水遊びでベチャベチャにしてくれました。
余った生地で、おそろいのかぼちゃパンツとヘアバンドを作りました。
生地を買うときに寸法を計算したつもりでも、どうしても生地が余ってしまいますよね。そんなときも、ベーシックな色にすると、使い回ししやすいです。
私は、２才児のかぼちゃパンツを作ってみました。少ない生地でできるのでハギレ処理に最適。型紙は、tocoさんのかぼちゃパンツを使いました。
直線縫いでできるので、裁断も縫うのも超カンタン。ゴム通しがちょっとめんどくさいくらいかな。
そして、さらに余ったハギレで作ったヘアバンド。何回使っても全くヨレなくて超優秀！！リネンのヘアバンドなんて、買うと超高いですよね。でも簡単に作れちゃうので、ぜひやってみてくださいね！
このように、一回リネンの生地を買うと、洋服４着に、小物１個も作れちゃうので、コスパもいいですよ！ベーシックな色だと家族や兄弟でおそろいがしやすいので、おそろい初心者の方は、白、黒、生成り、グレーくらいの色を選んで、作ってみるとよいですよ♪
おそろい服で、たくさんお出かけしようと思います。
